取り付け騒ぎ(豊川信用金庫事件)
豊川信用銀行事件というものをご存知でしょうか?
1973年の出来事です。
簡単にいうと愛知県小坂井町というところにある豊川信用金庫が倒産するというデマによる取り付け騒ぎです。
結果的に取り付け騒ぎによって短期間で14億円も引き出されてしまいました。
きっかけは 3人の女子高校生の会話 です。
その中の一人にこの信用金庫に就職が決まった高校生がいました。
残りの二人がこの高校生をからかっていました。
冗談のような感じです。
信用金庫は危ないよ?
とからかったそうです。
後のインタビューからあんまり深く考えていない冗談で、銀行とか信用金庫は強盗が入る可能性があるからなんとなく危ないよ?とからかったと話しています。
それを言われた高校生は真に受けてしまい親戚に相談しました。
するとその親戚は豊川信用金庫本店の近くに住む親戚に
この信用金庫は危ないのか?と電話をかけます。
電話を掛けられた親戚は知り合いに豊川信用金庫は危ないらしいよと話しました。
またその話を聞いた人も親戚に危ないらしいよと話しました。
その時に親戚以外にその場に居合わせたクリーニングの業者の耳にも入りその業者の妻にも伝わりました。
次の日には小坂井町の主婦たちの中でその話題を知らない者はいないほどに話が広がっていきました。
この頃から通りがかりの住民の耳に入ったりします。
この時には豊川信用金庫は危ない。と断定的な言葉になっていたそうです。
ここまでわずか4日です。
ここから先は預金を引き出す人が増えてそれを見た人が
本当に危ないんだと確信してしまい
連鎖的に引き出してしまうという事件です。
女子高生たちの会話から一週間後にはニュースや新聞に取り付け騒ぎによるデマということが報道されるまでになりました。
逆にニュースや新聞を見た人たちが内容も見ずになんだかよくわからないけど預金している信用金庫のニュースをやっているから
ということでさらに預金を引き出す人が殺到しました。
そもそも女子高生3人の会話でここまで大きな騒動になることはありえないという思い込みから本当に倒産するとみんな思っていたそうです。
最終的にどうやって終着させたかというと
・大量の現金を見えるところに置いた
・実際に職員に金庫の中を見せて大量にお金があることを見せた
実際の職員からの話であれば納得してくれる人も多いと考えたためです
・閉店時間を過ぎてもまだお客様が残っていた場合は絶対に店を閉めない
閉めると現金が底をついたのでは?等の予想をさせてしまうから
・マスコミによるPR
などにより、事件は鎮圧化に成功しました。
今でも豊川信用金庫は営業を続けています。
きっかけが高校生の冗談の会話というのがすごく驚きました。
たしかに思い返してみるとニュースとかでも見出しだけ見てなんとなくで見ているニュースも今までにあったなと改めて思いました。
今後は社内(学校)だけでなく友人等の会話でも変なこと言わないようにしないとなとすごく思いました。
以上です。